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珍しかった、信託に付された抵当権の抹消登記


   金銭債権信託に随伴して受託者に移転した抵当権の抹消登記手続について

 A所有の不動産に株式会社Bが抵当権を設定している。その後、株式会社B(委託者)は、信託財産の一部として、その抵当権付き金銭債権を信託会社C(受託者)に信託し、それに随伴して抵当権が移転している。

 この場合、抵当権設定登記の附記登記として抵当権移転登記と同時に登記されている信託登記の抹消の登記手続はどのようにすべきか。

 この抹消の登記手続は、登記原因により異なり、下記のとおりとなる。

(1)Aが当該金銭債権全額を弁済したとき。

 信託財産である金銭債権がAの弁済により消滅すれば、A(所有者)を登記権利者、C(受託者)を登記義務者として、信託法第16条第1号に定める信託財産の処分及び同第163条第1号により、この信託契約は終了するので、抵当権の登記及び信託の登記を同一の申請書をもって、一括抹消登記を申請することができる。

 この場合の登記の目的は「抵当権抹消及び信託登記抹消(順位番号何番)」、登記原因は「年月日弁済」、添付情報は「登記原因証明情報、登記識別情報、代理権限情報」である。

(2)抵当権を解除したとき

 この場合は、C(受託者)について、抵当権を解除する権限が信託原簿に記載されているか否かによって、以下のとおり登記手続きは異なる。

 ①抵当権を解除する権限が信託原簿に記載されているとき

 C(受託者)について抵当権を解除する権限が信託原簿に記載されている場合は、A(所有者)を登記権利者、C(受託者)を登記義務者として、信託契約を解除することなく、前記(1)と同様に、抵当権の登記及び信託の登記を同一の申請書をもって、一括抹消登記を申請することができる。

 登記の目的は「抵当権抹消及び信託登記抹消(順位番号何番)」、登記原因は「年月日解除」、添付情報は「登記原因証明情報、登記識別情報、代理権限情報」である。

 ②抵当権を解除する権限が信託原簿に記載されていないとき

 C(受託者)について抵当権を解除する権限が信託原簿に記載されていない場合は、①先ず、B(委託者)を登記権利者、C(受託者)を登記義務者として、付記登記の抵当権移転登記及び信託登記を「年月日信託の解除」を原因として抹消した上で、②次に、A(所有者)を登記権利者、B(委託者)を登記義務者として、主登記の抵当権の登記を「年月日解除」を原因として抹消登記を申請することになります。したがって、この場合は2件の登記が必要です。

 (以上、登記研究第650号P197、第659号P171 カウンター相談より)

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